先輩彼氏✕後輩彼女

「今度は拗ねてんのか?
コロッコロとよく表情が変わるな。
おもしれぇ!」

そんな笑顔で見られたら、
こっちまで笑っちゃいそうになる。

けど、私はまだ機嫌を直したわけではありませんからね!

「なに、まだ拗ねてんの?」

「別に、拗ねてませんけど」

「ふーん?」

興味を失ったような声がした。

かと思うと、

むにーっ!!

赤西先輩の空いた手で私のほっぺたは摘まれていた。

「ひゃかにひへんはい??!」

上手く喋れてないよぉ。

「認めたらこの手離してやる。」

「ふ、ふねてまひたぁ!!」

「はい、素直でよろしい。」

やっと開放された。

な、なんだったんだろう。

気が付くと学校のすぐ近くまで来ていた。

そういえば!

「あ、あの!
手繋いだまんまですよ!?」

こんな所他の人に見られたら大変だよ!

だって赤西先輩って、
イケメン集団のトップ、なんだよね?