入学式の次の日のお昼休み。

私は昨日出来た友達と恋バナ中!

「葉菜ちゃんって彼氏いたことあるの?」

キラッキラの瞳で私を見つめるのは

神田雛里(かんだひなり)ちゃん。

既にこの学年で認められているほどの美人。

茶色がかったショートヘアが自慢らしい。

「えぇ、私彼氏いたことないよぉ」

彼氏いない歴=年齢。

「作ろうとは思ったことあるんだけどね。
私には無理だった。」

少し自嘲気味に笑ってしまう。

コンプレックスが邪魔をしていたから、
私は恋愛が出来なかった。

きっとこれからも、そう。

「もったいないなぁ。
葉菜ちゃん、せっかく可愛い顔してるのにぃ。」

本当に残念そうな顔をしている。

「高校入学を気に頑張ってみようかなとは思ってるよ!」

「ほんと!?私絶対応援する!!」

「有難う、雛里ちゃん!」