私が落ち着いたころ、





『今は体調どう?』






私の顔を覗き込むパパ。





「もういいみたい。何ともない……。」





『そうか。』





少し疲れた顔のパパ。
ん?
足元には旅行鞄がある。






「あれ?パパ、仕事帰り?」





『あぁ、出張先の仕事が終わったから飛んできたんだ。
後で田中さんのところに挨拶してくるからな。』





「うん…。パパ、仕事忙しいよね……?」





『あぁ、まぁ忙しかったけど、今日から数日は休みだ。今のところ次の出張は入ってないから、そこまで忙しくはないと思う……、どうした?』





「そしたら……。
私、帰りたい!」






『えっ!?』






ギョッとした顔のパパ。
やっぱり私が帰ったらお荷物だよね?




「家にいない方が……いいかな?」





パパを見上げてみる…。





『そんなことないけど…、どうして?』





「入院してるだけで、良くなるわけでもないし、家でゆっくりしてたい。」






『そうか……。







パパはいいけど、先生がなんていうか……。今から聞いてみようか?』





ほんと!?




「うんうん!聞いて聞いて!」





思ってもない返事に目を輝かせて答えた!