なるほど。



確かに、情報を仕入れるために危ない道を通らなければいけない時もある。
金のためなら、どんな手段を使ってでも、客の欲しい情報を仕入れる。
それが、情報屋。



『池田さんはなんで情報屋なんてやってんですか?』



矢崎の元を訪ねてまで情報屋になるなんて何か目的があるはず。



「ん〜?
特に理由はないけどさ。
こーゆー事でしか生きていけないから。」




少しだけ悲しそうに笑った池田の姿を見て、これ以上は聞いちゃいけないと思った。



矢崎とカウンターに立ってグラスの確認をする。
店内は相変わらず、女性グループしかいない。



『あ、そういえば。
開店時間に予約してたもう1組来た?』



「あ、いや?キャンセル。
警察の客全員。
なんかあったみたいだな。」



『へー。』



ポケットに折りたたんで入れてた予約リストを取り出してキャンセルの確認をする。