まぁ実際俺が池田と同じように振る舞えているかどうかは分からないけど。



「那智くんって・・・。」



『その質問には答えませんよ、池田さん。』



いつも言っているでしょう?と付け足す。



池田が何を言おうとしているのか。
〝那智くんって何歳なの?〟
続く言葉はこれだろう。



「那智くんはホント、謎だな〜。」



『それはお互い様でしょう?池田さん。』



「そりゃ〜そうでしょうよ。
情報屋である俺が年齢とか諸々バレたらヤバいでしょーよ。」



「ちょっと、那智くん?
人には仕事しろって言うくせして自分はキッチンでおサボりですか?」



さっきのお返しと言わんばかりに、ニヤリニヤリと満面の笑みを浮かべて肩に腕を置く矢崎。



『違う、池田さんが絡んでくるから。』



「え〜おれー?
違いますからね、ししょー」



「あ、おい。
師匠って呼ぶんじゃねぇって!
俺はお前の師匠になったつもりはねぇんだよ!!」