俺、男装少女だから。

抱えた服を少しだけコウキに見せる。



「それは適当に掛けとく、サンキュ。
那智、次。ここからカーディガン選んどけ!」



リンから服をかっさらったコウキは、顎でカーディガンが何着か入ったカゴを指した。



シャツの時のように大量ではなくて、5枚くらい。



カーディガンか。
学校に着ていくやつ買ってなかった。



学校兼私服と考えるとして、これもやっぱり2着あればいいだろう。



グレーや明るいネイビーのロングカーディガン、黒やクリーム色、ネイビーのカーディガンのカーディガン。



ロングのは学校じゃ使えないから除外。
となると、候補は3枚。



『ん〜めんどーだし、3枚買うかー。』



まあ、1枚は予備ってことで。
すぐ伸びそうだし。



「決まったか?」




コウキが何枚かシャツを手に持って戻ってきた。




「おい、貸せ。」



俺が持っていたシャツとカーディガンを強引に腕から引き抜き、有無も言わさずあっという間にレジへ。