俺、男装少女だから。

『え、まだ買うの。
もういーよ。』



「まだこの時期それだけじゃ、さみぃだろうが。」



『あぁ・・・』



そこまで考えてたのかよ。
トウヤとカエデの所へ行くコウキの後ろ姿を見て
関心した。
けど、リンが抱えている大量の服を見てまた憂鬱な気分になる。



何枚かシャツを取って広げて自分に当ててみるも、どれもパッとしない。



『どれがいいと思う?』



このままでは決まらない。
俺の行動をずっと黙って見ていたリンに聞いてみる。




「緑系のは合わない。
それ・・・グレーのとネイビーのがいい。」



コレとコレか?



リンが選んだ2着を手に持ってコウキの元へ。



リンは、大量の服を戻すことなく後をついてきた。



「決まったのか?・・・んだよ、2着だけか??」



2着もあれば十分だろ。



『お〜、他にないわ〜。』



「コレ、どうする?」