俺、男装少女だから。

5分だけどリビングに行くか。
どうせコウキあたりはもういるだろうし。



音を立てず階段を降りる。
2階は人の気配もしない。



やっぱりコウキとトオヤはもうリビングか。
1階まで降りると騒がしい声が聞こえてくる。



カエデの声も聞けえてくるから、あとはリンが揃えば出発だ。



リビングの扉を開けると、ソファーに腰をかけて談笑している3人。
学校の話をしているようだ。



『どこに買い物行くの〜?』



「近くに大きいショッピングセンターあるから、そこに・・・駅の向こう側なんだけど、歩いてける距離だから。」



へ〜、よく知ってんな。



「寮のパンフに書いてあったよ。」



まるで、俺の心を読み取ったみたいに答えた。



『へぇ。』



「おまたせ。」



「んじゃ、行くか!」



3人は揃ってソファーから立ちあがった。



「那智、その服装で行くの?」