「いや良いけど。
お前、今日は来なくていいって聞かなかったか?
電話の相手から。あれ友だちか??」



『聞いた聞いた、友だちから。』



池田の前で寮生なんて言ったら特定されてしまうだろうから絶対言わない。



「そうか。いい友だちじゃねぇか。
〝アイツ、疲れてるみたいで。
できそうれば、こんまんま寝かせといてやりたいんすけど〟って言われたんだぜ?」



コウキ、そんなこと言ったのかよ。



「今度連れてこいよ!那智!!」



『いや、みせーねんだから。』



こんな時間まで働いてる未成年の俺が言うことじゃないけど。



それにアイツらに働いてる所は見せたくない。




「ま、いつか連れてこいよ。」



矢崎はそれだけ言ってレジで客の対応を始めた。



「ありゃ連れてくるまでししょーうるさいよ。」



まぁそのうち。



『あ、やめとこ。』



「え?どうしてさ。」