俺、男装少女だから。

裏口から店に入って、さっと着替え済ませてホールに出れば満席状態だった。
予想通り店はとても忙しく矢崎は客席を駆け回り池田は注文の料理を手際よく作っていた。



『お待たせしました、ご注文伺います。』



矢崎はカウンターのほうで忙しそうにしていたから、俺は予約した人がいる個部屋の注文を取りに行く。



「お、久しぶりだな！」



『こんばんは、お久しぶりですね。』



顔見知りの警察官数名に軽く話してからを注文を聞いて退出する。



2部屋分の注文票を持って池田の元に行けば、ぐったりとした矢崎が椅子に座っている。
カウンターのほうも落ち着いたんだろう。



『池田さん、コレお願いします。』



「お〜。
おはよう、那智くん。
バイトすっぽかして寝てるなんて珍しかったじゃん。」



「あ？那智！？」



『やーごめん。
少し寝るだけのつもりが、まさかあんな時間まで寝ちゃうなんて、自分でもビックリ。』