俺、男装少女だから。

一目で何期生の生徒か分かるようになっている。



目的である担任を探すが見つからない。
ココじゃないのか。
素直に教室にいんのか?



「あの子、代表してた那智くんじゃん!?
めっちゃカッコカワイイじゃん!!」



「顔小さい!肌白い!!まつ毛長い!!
羨ましすぎ〜!!」



あっという間に動物園のパンダ状態。



うぜぇ。
なんて口にすることは勿論できない。



ニコニコと笑顔を振りまいて『ありがとうございます、センパイ。』なんて思ってもないことを口にして交わす。
すると今度は目が合ったとか合ってないとかで騒ぎ出す。



『あのセンパイ!
ボク達、井上センセーを探してるんで。
どこにいるか知りませんか?』



眉を下げて、困った顔を演出する。
俺が女だって知ってたらきっとこんなん通用しないんだろうな。



「井上先生?ん〜知らないなぁ。
一緒に探してあげるよ」