豪雨が
更に私の気分を落とす‥
今日から知らない土地で
クラスメートと3日間
まるで密封地帯

フロアではしゃいでる
みんなを横目に
疲れてないのかなとまで
思ってしまう

私って だめなやつ

独り
番号が光るのを見上げ
エレベーターに乗った

寂しげな音と共に
箱は止まった


乗ってきたのはきみ
さっきまで
鼻歌さえ歌っていた私はただの石

タイミングが良すぎて
言葉を並べられない

「透明人間さん?」
きみは呟いた

私は辺りを見回す

「君だよきみ(笑)」
「わ…私!?」


「鏡でもあったらなぁ
 きっと透明人間の笑顔もみれるのに」

透明人間…
確かにと思ってしまう自分がいる

「見れないかもよ?」

チン‥
私が間違ったかのように静かに
エレベーターが止まる

開いたドアから
入る光とは逆に出た君は
「絶対みれる!」

弾む声で
そう言い切った君が
透明人間の魔法を解いた
何だか眩しいよ