仲間との打ち上げは
気の利かないキャンプ場
川で水しぶきを
   浴びるより

夕飯の支度をするより

近くを散歩するほうが
気楽でいい

寂しい…と
思ってしまうほど
みんなの輪の中で
 君は輝いている

なんだか残されたような
違う世界にいるような

やっぱり‥
と思ってしまう

夏の日は長いはずなのにあっというまに
夜風がふいてきた

テントからはみんなの声
外には私だけ

星を眺めてると
落ち着くんだ
風なんか気にならない
目頭は少し熱くなるけど
‥小石を踏む音
向かってきたのは君
「寒いから入んなよ」

私はもう少しと呟くかわりに首を横に振る

「じゃぁ‥コレ着てな」

肩に引っ掛けてくれたのは青のスカジャン

「あ‥あり…」
これさえ言えない私を
不思議そうな笑みでみる
「泣くと星が滲んでもったいないよ?」

君の優しさが
痛いほど暖かい

涙は止まらないけど
人のぬくもりを感じた