《今日、数学の小テストあるみたいだから頑張りなね》

《どうしてもっと早く教えてくれなかったの!?》



みっちゃんからのメッセージを見た時には、私はもう家を出ていて学校の靴箱で上履きに履き替えるところだった。

しかもよりによって数学。
私が1番苦手な教科じゃないか。

ただでさえ憂鬱だったというのに、さらにテンションが下がってしまう。



『友達のままは、嫌なの』



あの日から、私はまた熱を出して数日学校を休んでいた。

でも、柏木くんと顔を合わせるのは気まずかったから、
私的にはありがたかった。

皆勤賞は逃してしまったけど、もうしょうがない。


教室の扉の前でうーんと唸る。


……柏木くん、いるかな。
いるよね、だっていつも私より早く着いてるもん。