君は今、ぼくの腕の中で眠っている。

枕元のデジタル時計をみると0:03と記されていた。

君の25歳の誕生日が終わり、3分が経過した。

静かにベットを抜け出して窓際へと行きタバコに火をつけた。

大学を卒業して3年が経った・・・。

『社会人として3年がんばれたら結婚しよう』

大学の卒業式の時にそう言った。

君との出会いは覚えていない。

なぜなら、生まれたときからぼくのそばにいるから。

証拠の写真だってきちんと残されてる。

生後3ヶ月・・・。それがぼくたちの出会い。

そして、ぼくたちは当たり前のように初恋をして、当たり前のように付き合った。

でも、それがどんなにすごいことで奇跡的なことだと気付くのはもっともっと後のこと・・・。

その頃の男って女の子のいろいろなことに興味がわく。

もちろんぼくもその1人で、何回もせまったりしたっけ・・・。

君の答えはいつも『NO』だった。

キスはあってもそれ以上のことは絶対にNOだった。

『おれのこと好きじゃないのかよ・・・』

そう思うこともしょっちゅうあった。

でも・・・、

『私たちって何で付き合ってるの?ただ・・・したいから?』

『そんなことはない・・・』

の言葉に説得力なんてものは微塵もない。