「ねぇ~紗英?」 「なに?」 「私ね、最近、ある人を気づいたら目で追ってるの。なんでだと思う?」 「ぅーん…恋じゃない?」 今は休み時間で私の前の席に座ってポッキーを食べている紗英が言う。 飯田紗英(イイダ サエ) 同じクラスで一番初めに出来た友だち。 紗英を一言で言うとクールビューティーって言葉がぴったり。 「鯉?」 「その鯉じゃなくて恋だよ」 紗英は呆れながら言う。 「恋?」 「そぅ、その恋」 「マジで!?」 「聞かれても知らないわよ」 驚く私に冷静に言う紗英。