時は早かった。
あなたとは四年間同じクラスだったと言うのにも
僕の気持ちは変わらないのに
最後の冬が訪れ、あっけなく小学校を卒業した。

あなたは他の子よりも少し家が外れていたから中学は違う地区だった。

そんな事知らなくて、また会えると思っていたから、余計にショックだったし、もう会えないのかと何も出来なかった後悔と自分自身への情けなさは身体中に染み渡った。


僕には彼女が出来た。
自分では言いにくいがそこまで顔は悪くない方だと思う。そのせいか中学に上がるとたくさんの女の子が寄って来た。

周りからはイケてるカップル。ませてるカップル。と挙げられ、彼女と僕の中はますますエスカレートし中学1年生の夏、はじめてのキスも経験した。
中学2年生の春、はじめての夜も過ごした。

幼い僕たちはただただ興味と好奇心だけでお互いの体を撫であい、なんどもキスを交わし、慣れない動きで快感を探し求めては疲れ果てていた。

その年の冬に彼女と別れた。
原因は気持ちの冷め。今思えばお互いそこまで好き同士でもなかったのかもしれない。

周りに言われるがままに理想のカップル像を作り上げていき、流されるがままに、誰よりも早く経験を重ねる一種の道具だったのかもしれない。

あれから僕は一度も彼女も好きな人さえもできる事なく、中学の終わりを迎えた。