「え、違いわかるの?」



「なんとなく?」



それ、すごい。



にしても、鋭いんだ美奈。気をつけなきゃ。



「菜乃花ー!一緒組も!」



後ろから声がする。



私のクラスで私のことを菜乃花って呼ぶのは美奈とあと一人しかいない。



「⋯⋯市川くん」


「あ、もしかして決まっちゃったりしてた?」



悲しそうな顔で聞いてくる市川くん。



元気な市川くんには似合わない表情だな。



「ううん。特に」



するとパーっと明るくなる。



うん。そっちの方が私は好き。



「じゃあ、組も!山本さんいい?」



「いいよー」



「じゃあ、決定な」