「もしかして、送ってくれるんですか」
「ん?そうですよ」
なんで敬語なのって笑いながらノッてくれる市川くん。
「いやいやいや大丈夫だから」
まだ全然明るいし。
まぁ、日誌書く時間しか学校にいなかったしね。
「俺が送りたいの。ダメ?」
「⋯⋯いいよ。ありがと」
やっぱり断ること出来ない。
市川くんのこと苦手なのに⋯⋯。
はぁ。何やってるんだ自分。
帰り道はいろんな話をしてくれた。
基本私は喋るほうじゃないから市川くんが話して私が聞く。
市川くん話し上手。
なんかみんなから求められる理由が帰り道で沢山わかった気がした。
そして、気づいた。

