「まだ、朝になってませんけど………お風呂入りますか?」
 「ううん。まだこうしていたいな。」
 「……そうですね。僕もです。」
 「私、いつの間にか、寝ちゃったんだね。ごめんね?」
 「いえ。その、何か着せてあげた方がいいなかって思ったんですけど、気持ち良さそうに寝ていたので。暖房つけて、僕が暖めてれば大丈夫かなって思って。」
 「……ありがとう。」


 裸で寝てしまっていたのは恥ずかしいけれど、彼の優しい行動が、夢にはとても嬉かった。
 

 日が昇るまでまだ少しの時間がある。
 
 せっかくの休みなので、眠くなるまで話をしようと、律紀と夢は洋服を着た後に、またベットに横になり2人寄り添いながら話をした。


 「律紀くん。ずっと起きていたの?」
 「いえ、僕も少しは寝ましたよ。でも、夢さんの寝顔を見たり、余韻に浸ってたりしたらあっという間でした。」
 「寝顔は恥ずかしいけど……。私も今、すごく幸せ。」

 
 恋愛経験の少な2人が、付き合ってすぐに求め合い、抱き締めあっているのが、夢には信じられなかった。
 けれど、彼が自分を欲してくれて、気持ちを教えてくれるのが夢は嬉しかった。だから、自分も律紀に触れたいと思った気持ちを伝えられたのだ。
 とても恥ずかしくて、何度も涙が出たけれど、それ以上に幸せてで彼に与えられる熱の気持ちよさに震えてしまった。こんなに幸せな時間があるのだと、夢は初めて知ったのだった。