綺麗な夕日が差し込む病室で
少しおっとりとした声で
「君は誰?」と言う私の彼氏。
その言葉を聞く度に胸に大きな穴が開く。
毎日毎日…
「私はあなたの彼女です。」と優しい声で
笑顔を忘れず、説明する。
たった1日で記憶を無くす病気は
世界でひとりの君だけで、不治の病と言われてる。
どんな姿の君も私にとっては大好きな人で
辛くてもそばにいたいと思える。
隣にいなくても、君の心に私がいなくても
何度だって伝えるよ。

「大好きです。愛してます。」

あの時してくれたハグもキスも
君のところに行くたびにしてあげる。
どんなに嫌がられても…
私のことを覚えていなくても…
2人で過ごす1日だけは楽しくいられるように。
そして、いつか思い出すときがくるように。