モテすぎる君




私が走ってきた場所は、昔よく遊んでいた公園だ。


『…はぁっ、はぁっ。』


息が苦しく、喉がからからだ。


『瑠衣くんのばかぁっ!!』


そう叫ぶ。

そう叫んでも、なんにも返事は帰ってこないのに。

悲しい、ただ、悲しいのだ。

愛先輩がいるなら、先に言ってよ…。

私なんか、所詮、瑠衣くんの遊び道具だったのかな…?


そんなネガティブな考えが、私を飲み込んでいく。


私は、もう瑠衣くんと会いたくなかった。

美紀、椋、ごめんね…?

逃げちゃって。


そう考えながら、さっきどしゃ降りになった空を眺め、家に帰った。


家に帰った私は、母に心配された。


こんな雨の中、何してたの?と____。


彼氏に浮気されて、公園で1人でいた、なんて、言いたくなくて、


『と、友達と外で遊んでて、急に雨が降ったの…。』


とでも言っといた。






___次の日____。


私は、教室に着くと、誰かに手招きされた。


相手は、椋の姉、そう、___愛先輩だった。

瑠衣くんと別れろ、なんて言われるのかな、とでも思っていた。

だが、愛先輩が発した言葉は衝撃の言葉だった。



「あ、あのね…?私、瑠衣が好きなの。」




『…え、じゃ、その…、えと…。』



昨日は何で一緒にいたんですか、なんて言えなくて、手をぎゅっと拳にする。

爪が掌に食い込み、痛い。

だが、今はそんなことを考えている場合ではない。


愛先輩が何を考えているのかが私には全く分らない。


「…だから…、応援、してほしいの…っ」


…わっつ?

私、瑠衣くんと付き合ってるんですけど…。