彼の溺愛はわかりづらい。








そのまま私たちは、体育祭のことを話したりしながら、駅前のサーティツーアイスに向かった。



「えー…どれも美味しそう…。イチゴも食べたい…。あ、でも期間限定のも気になる…」

「…また来るんだからいいだろ」

「うぅ…でも…」



食べたいものは食べたいんだもん。本能的に。多分違うけど。



「…二つまで絞れ」

「え?」

「片方俺が頼む。元々自分でも頼むつもりだったし」

「え、じゃあ、コレとコレ!」

「はえーな」



私が頼んだのは、イチゴのやつと、期間限定のマンゴーのやつ。
どっちも見た目からして可愛いけど、私は写真を撮る趣味はないから、見た目の可愛さはそんなに重要じゃない。



「すみません、じゃあ、コレとコレ。それぞれシングルで…マンゴーの方はカップ。お前は?」

「コーンで!」

「…だそうです。お願いします」

「かしこまりました。合計で740円になります」



店員さんにそう言われて「思ったより高いな…」なんてぼやきながらも、「じゃあ…」って思って財布を出そうとした私を手で制して、自分の財布からお金を出した海堂は、やっぱりきっとモテる人間なんだろうな…なんて思った。