露子はよほど嬉しかったようで左手の薬指の指輪を皆に見せびらかしているのであった。
こっそり露子に懸想していた村上は落胆したようで、明らかにテンションが下がる。
「あ、そうなんすね。羨ましいっす。社長。」
村上の目はじとーっと座っている。
「まあね、もう勝てる気がしないよ僕は。これ、日本式で尻に敷かれるっていうのかな?もしかして。」
十全は天を仰いで左手を頭の上に乗せた。
もちろん彼の左手の薬指にもキラリ光る指輪がある。
「十全さん、私もっと勉強して大学は経済学部に入るわ。それで、十全さんのお仕事もっと手伝いたいの。いいでしょう?」
「ああ、いいとも、君ならきっと何だってできる。」
十全はいつのまにか逞しく育った小さい巫女を夢想する。
あの神社の境内で出会った巫女。
彼女は確かにこういった。
「かみさまはなにもしれくれないのよ」
それは諦観でも失望でもないのだ。
『神様など不要。
願いは自分で叶えるもの。』
「ひとは、ねがうだけ。かみさまは、なにもしないのよ。ねがいごとは、じぶんに。じぶんの、心だけに、ねがうのよ。」
そうした強さをあの幼い巫女は持っていた。
その魂の強さに十全は惹かれて止まないのだ。
十全は自分の妻となる少女を眩しく見つめる。
十全はどんどん冷酷非道な悪魔らしくなくなっていることに気がついている。
代わりに、この可愛い少女は悪魔へに道を突き進んで行くような気がしてならない。
そんな未来が楽しみなようで、恐ろしいようで。
今の所、もう希望の光しか見えないのだった。
「露子ちゃん、君が大好きだよ。」
「私もです、十全さん。」
自分たちの世界に入り込んでしまった二人を尻目に村上はため息。
こっそり露子に懸想していた村上は落胆したようで、明らかにテンションが下がる。
「あ、そうなんすね。羨ましいっす。社長。」
村上の目はじとーっと座っている。
「まあね、もう勝てる気がしないよ僕は。これ、日本式で尻に敷かれるっていうのかな?もしかして。」
十全は天を仰いで左手を頭の上に乗せた。
もちろん彼の左手の薬指にもキラリ光る指輪がある。
「十全さん、私もっと勉強して大学は経済学部に入るわ。それで、十全さんのお仕事もっと手伝いたいの。いいでしょう?」
「ああ、いいとも、君ならきっと何だってできる。」
十全はいつのまにか逞しく育った小さい巫女を夢想する。
あの神社の境内で出会った巫女。
彼女は確かにこういった。
「かみさまはなにもしれくれないのよ」
それは諦観でも失望でもないのだ。
『神様など不要。
願いは自分で叶えるもの。』
「ひとは、ねがうだけ。かみさまは、なにもしないのよ。ねがいごとは、じぶんに。じぶんの、心だけに、ねがうのよ。」
そうした強さをあの幼い巫女は持っていた。
その魂の強さに十全は惹かれて止まないのだ。
十全は自分の妻となる少女を眩しく見つめる。
十全はどんどん冷酷非道な悪魔らしくなくなっていることに気がついている。
代わりに、この可愛い少女は悪魔へに道を突き進んで行くような気がしてならない。
そんな未来が楽しみなようで、恐ろしいようで。
今の所、もう希望の光しか見えないのだった。
「露子ちゃん、君が大好きだよ。」
「私もです、十全さん。」
自分たちの世界に入り込んでしまった二人を尻目に村上はため息。
