裕太が尋ねる。

「先輩の知り合いの方…ですか?」

「宮岸徹さん…。私の中学の時の先輩なの」

「先輩なんすかー」

「ヨロシクな」

 気さくに返事をした宮岸徹さん。

 裕太はジッと宮岸さんを観察した。
 イケメンだけど、ちょっと怖そうな雰囲気を感じる。
 だからと言って、根っからのワルって言う感じはしない。
 
 人をよく観察する裕太は肌で、その人の印象を受けるのだ。
 良い人だと感じる裕太である。