「そうか」

「ども」

 軽く頭を下げた裕太。

「もう1人…、女のコも一緒だったろう?」

「同じ店で働いているよ。徳永と同じ学校で2人は恋人同士」

 恋人同士と聞いて男はニヤッとした。

「恋人同士かー? そーだろうと思った」

「よく…、分かったよねー?」

「雰囲気で分かるよ」と言って、男はメニュー表を手にして開き始める。

 裕太は男の顔を見た。

 面長にラフナチョラルな短めの髪型…

 やや細めのキリッとした目…

 スーッと通った鼻すじ…

 まさにイケメン顔で女性から見たら惚れてしまうだろう。

 もし、渋谷のホコ天なんかに歩いていたら、モデルとしてスカウトされそうな顔だ。