そんなことを考えていたら
少し音を立ててドアが開いた
そこには12歳程の少女が一人でいた
透き通るような白い肌に艶のある黒髪
それに映える
紺色に白色のレースで縁取られたワンピース
極めつけは整った顔
きっと誰もが虜になってしまうのだろう

この子は何故1人なのだろうか?
私と同じようにここに来てしまったのだろうか?

「あの……ここがどこかご存知でしょうか?」
少女が丁寧な言葉遣いで尋ねてきた
「残念ながら私もここがどこか知らないのです
あなたはどちらからいらしたのですか?」

「私は……私は母様…いえ母と一緒に船に乗っていたのですが, 気がついたらここにいたので
あなたもですか? 」

「えぇ 私もです。
ひとまず座って落ち着きましょう」

「そうですね」と言って彼女は私の向かい側に座った