「みぃ、あのね。」

悠人先生が園長の甥で、次期園長になること。

唯ちゃんは結婚したら、いずれ副園長になる。

僕にも、いずれ新しく作る保育園の園長をして欲しいと言われてて

そのために、一年したら大学に帰って資格を取らないといけない。

時間がすれ違うことになるから

みぃに発表前に伝えて欲しいと、今日言われたことを話した。

「えっ!えっ、えっ………ええっ!!」

驚きのあまり、パニックで言葉も出ないみたい。

まぁ、当然だけどね。

僕だって、未だに信じられない。

「そっかぁ。
悠人先生がねぇ………………。
でも航、良かったね。
一年目でそれほど認めてもらえるなんて。
頑張ったね。」

これこれ!!

ふだん恥ずかしがり屋なのに、急に自然に誉めるんだよね。

自覚がないから、ホントに思ってるんだって思える。

「でも、大学に帰ると離れることになるんだけど。」

「えっ?別れる??」

「違うよ。
ただ、時間が合わないから………。
悠人先生もそれを心配してた。
資格をいっぱい取らないといけないし、余裕がないかも。」

「…………………………………。
航は頑張ってみたいんでしょう?
だったら、応援するよ。
それに、只待ってるだけじゃないから。
私も仕事を頑張るもん。」

悠人先生が、彼女を主任先生にしたがる事に納得がいく。

こんな時でも、仕事の話になるとしっかり頼りになるんだから。

これなら、話しても大丈夫。

彼女のみぃは、脆くて危なっかしいけど

海晴先生の彼女は、頼もしい先輩だ。