「「「乾杯!」」」

「…………乾杯。」

ビール片手にハイテンションの洋介さんと彩先生。

一方、隣に座るみぃは……………

ノンアルのカクテルを片手に、渋々乾杯。

「みぃが、海晴ちゃんとはねぇ!
確かに、海晴のみぃ!
可愛い愛称だね。」

「電話でみぃって聞いた時は、半信半疑だったけど……
今朝、海晴が航を見た瞬間二人して微笑んだから確信したの。」

「…………微笑んでない!」

照れ屋なみぃは、からかわれる事に納得がいかないらしく

ずっと不機嫌なまま。

「でも、海晴と航とはねぇ。
この間まで航は、唯ちゃん狙いだったのに。」

「それを言うなら彩だって…………。」

何やら不穏な空気になった二人を止めるのは、洋介さん。

「ところで航君、どっちが告白したの?」

みぃが告白なんてする訳ないって思っての、安心した質問。

ニィって笑うところからも分かる。

僕のノロケを期待してだ。

「もちろん、僕ですよ。
夏休みに、悠人先生と一緒にいた唯ちゃんを見ても
全然悲しくなくて………あれっ?て思っていたら
ビキニのみぃにドキドキして…………。
いつの間にか、唯ちゃんじゃなくてみぃを好きになってたって
気づいたんです。
それからは、僕の片思い。
何度もフラれて……………やっとですよ。」

僕の答えに洋介さんが

「そうなんだぁ。
俺と全く同じだね!
俺も、悠人に片思い中の彩を支えたいって思ってたら
いつの間にか好きになったんだけど………
悠人が好きな彩は、俺の告白を見事にスルー。
ここまで来るの…………ホントに長かったんだよねぇ~」と。

彼女二人は、お互いを見ながら照れて赤い顔。

「だから、大事にしたいんだ。」と

彩先生の肩を抱き寄せる洋介さんに………

「僕も、同じです。」と言ってみぃの肩を抱き寄せた。

「ヨシッ!もう1回乾杯しよう。」

洋介さんの提案に

「「「「乾杯。」」」」とグラスを合わせた。