「海晴、大丈夫?」

あれから3日寝込み、1日用心をして5日目の今日出勤した。

悠人先生にはもう一日休んで、土日ゆっくりして

月曜から出て来たらいいと言われたが

がんばり屋の彼女が、素直に従うはずがない。

「鬼の居ぬ間に唯ちゃんを独り占めしようなんて甘いですよ。」

僕が告白したことを知ってると言ったせいか

照れ隠しの言葉は、いつも以上にパンチがある。

大人の悠人先生は

「それだけ元気があるなら結構!
航に再来週から来る、実習生のノウハウを指導しといて。」と

今、彼女が一番困る反撃を喰らわせた。

さすが悠人先生。

思わず笑った僕を睨んで……………

赤い顔をして目をそらした。

「若いっていいねぇ~」

海晴先生の頭をポンと叩いて立ち去る先生。

「ご指導、お願いします。」

笑顔の僕をもうひと睨みして……教室に消えて行った。

「海晴ちゃん…………まだ顔が赤かったね?
大丈夫かな??」

後には、天然の唯ちゃんだけが残った。