「いっぱい傷つけて…ごめんなさい」 あたしもそう言って、頭を下げる。 「…芽依」 ぽつり、あたしの名前を呼ぶ。 その声に顔を上げると、ふわりと微笑まれる。 え…? 「俺ら、なんか初めてこんなまともに話したかもな。ずっと喧嘩ばっかで…」 優しい顔つきでそう言葉をこぼす。 「ずっと、素直になれなくて。いつも突っかかってばっかで…だから」 そして、少し眉を下げてあたしを見つめる。