もし、ほんとに守ってくれるって言うなら…青木くんの言うメリットも頷ける。


正直、みんなに嘘をつくのはちょっと気が引けるけど。



でも、ここまで来た以上あたしにも責任があると思う。それに今更引き返せない…。


きっと、学校中にも今頃噂が広まってると思うし




だから…


ふぅ、とひと息ついて青木くんの方に顔を上げる。





「分かった、恋人のフリすればいいんだよね?」


「へぇ、それって契約に同意するってこと?」



「うん…守ってくれるんでしょ?あたしのこと」





そう言って見つめると、鳶色の瞳が真っ直ぐにあたしを見つめる。