目の前の背中を見つめながら、歩幅に合わせて着いていく。 青木湊の彼女はあたしでしょ。 だったら正々堂々してればいい。 そんなことを自分に言い聞かせる。 そして、先輩の足が止まったところであたしも止まる。 連れてこられたのは、体育倉庫の近く。 人の気配はない。 こんな所に連れてくるってことは、 「ねぇ、湊、あたしに譲ってよ」 やっぱりあたしの予想は的中した。