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翌日、すっかり熱も下がってあたしは学校へと向かっていた。


あの後、あたしが眠ったあと青…じゃなくて、湊は帰ったらしい。


お礼、言いそびれちゃったなぁ。


今日ちゃんと言おう。



そう意気込んだ時、前の方に見慣れた茶髪が見えた。


あれは、絶対湊だ!


すぐに駆け寄って声をかける。



「み、湊、おはよ!」


「芽依か、はよ」


やばい、なんかカレカノっぽい!!


ニヤけそうになる顔をピシッと締める。


「もう風邪大丈夫そう?」


「あ、昨日はありがとね!!もう大丈夫だよ」


「そっか、なら良かった」


そんな会話をしながら二人並んで校門まで来たところで、ある人物に声をかけられる。


「おはよ、湊〜!と、芽依ちゃん?」


ふわふわの髪をなびかせながらやってきたのは、遥先輩。


隣にいるあたしに気付くと、少しだけ表情が変わる。



やっぱり、気のせいじゃない。


遥先輩は、湊のことが好きなんだと思う。