その場で固まっていると、その人物の目線があたしで止まる。 ドキリと心臓がなるのがわかった。 そして、ゆっくりとあたしに近づいてくる。 それに比例するようにあたしの心臓も早まる。 「藤井さん」 「…はい」 何故か緊張して、体がピシッと固まる。 そんなあたしを見て、青木くんはふっと笑ったあと自分のマフラーを取ってあたしの首元に巻いた。 青木くんの甘い香りに包まれる。 「首元、寒そう」 ズキューン。 心臓から、そんな音が聞こえた気がした。