俺のものになってよ





「…ふぅ」


ゴミを出し、軽くなった両肩をくるくると回し教室へと戻る。



その途中、見慣れた後ろ姿を見つける。


声をかけようとしたが、隣にいた人物に気づきそれを躊躇う。



「ごめんね、湊」


「いや、大丈夫ですか?先輩」



青木くんと、遥先輩。



遥先輩は何故か泣いていて、それを青木くんが慰めている様子だった。



なに、あれ…



ぽんぽんと背中をさすっている青木くん。



ふたりはいつからそんなに仲がよかったの?


お互い下の名前で呼び合うほど?



醜い感情が、あたしの中を渦巻く。