でも、俊の気持ちがわからないわけじゃない。
友達だと思って接してきたからこそ、壊れるのが怖い。
その気持ちもよくわかる。
でも、あたしは二人に幸せになって欲しい。
いつもあたしの傍で見守ってくれたのは、間違いなく俊と美玖だった。
「美玖の気持ち、ちゃんと伝わってると思うよ。俊も今、色々と考えてるんだと思う」
「うん…分かってる。あたし待つよ」
実って欲しいな、親友の恋。
ずっと小さい頃から一緒にいた幼なじみにも、幸せになってもらいたい。
と、あたしはそんなことを思っていたのだけど、すっかり自分も窮地に立たされているということをすっかりと忘れていた。
