買いたいものを買い美玖と一緒に教室へと戻る。


美玖と二人でさっき買ったパンやら何やらを食べていると、俊があたし達の側まで近づいてきた。


「なぁ、芽依。それで昨日はどうなったんだよ」


「んー?何が?」


「何がって、あいつとのことに決まってんだろ」



あいつ、というのはおそらく青木くんのことだろう。


美玖には経緯を大まかに話したが、俊には言ってなかったな。


「おかげさまで。この度は大変ご迷惑をかけました」


「ったく、ほんと迷惑だっつの。キスのひとつでもできたかよ」



「ん゛!?」




“キス”というワードに、喉が詰まる。
つい昨日のことを思い出して火照る顔。



こんなの、 はい。と認めたと同じだ。


落ち着けあたし。