「湊ってさ、かっこいいよね」
「…へ?」
予想もしない言葉に、素っ頓狂な声が出る。
…いきなり何!?
そりゃうちの高校の人気ナンバーワンで、王子様なんて呼ばれている彼。
100人中100人が認めるくらいの容姿の持ち主だ。
「そんな人と付き合ってたなんてさ、ほんと夢みたい…」
懐かしむようにぽつりとそう声を零した彼女は、少しだけ微笑んだ。
猫目気味だった目は、少し下がって優しい表情を見せる。
「最初はただどんな人なのかなって気になって近づいたの。ずっと迷惑がられてたけど」
そう言ってクスッと笑った彼女は、また口を開く。
あたしはただ、それを聞くことしか出来ない。
