「別に…藤井さんには関係ないよ」




無機質な声と冷たい瞳。



はっきりと引かれた境界線は、踏み込むなと拒絶していて。




明らかな態度に、あたしの胸はズキリと痛む。




「えっと、そうだよね…ごめん」


シーンと静まる保健室。



カタカタと救急箱をしまう音だけが響き渡る。



「もういいよ、終わったし…行きなよ」



あたしを見ないでそう言った青木くんに、胸がありえないほど痛む。




「…うん、ありがと」




お礼を言うけど、返事は帰ってこなくて。