「難波さんー!!どこに向かってるんですかー?!」
俺は叫びながら難波さんを必死に追いかけた。
交差点の信号待ちをする為、難波さんが急に立ち止まった。
「わぁっ!?」
でかい背中にぶつかった。
「…青山くん、柊木日芽の監視を始める。」
「えっ!?どこで…!?」
「比嘉特捜部長にはもう、
許可をもらっておいた。
青山、お前は先に被害者の家に行け。」
「はっはい!難波さんは?」
「俺は…事務所に車を取ってくる。」
「ぢゃあついでに俺のバイクも…」
いい加減走るのに疲れてきた俺はそう言うと、
軽く頭を小突かれた。
「馬鹿野郎。被害者の家に着いたら、
例の双眼鏡で見張ってろ!!
あの女性が接触してくるかもしれないからな。」
「わかりました…」
難波さんの小突きは地味に痛くて、
俺は素直に返事をした。
信号が青に変わると、それぞれ違う方向に走り出した。
俺は被害者のアパートに着くと、再び部屋に入った。一体この午前中で何回この周囲を走ったんだろう?
「難波さんの筋肉バカめ…」
本人には直接言えない事をボソリと吐くと、
俺は置いたままの双眼鏡を手に取った。
「なんか俺が変態みたいだな…」
そう言いつつも、窓の外を双眼鏡で見てみると、柊木日芽の部屋が見える。
仕事が休みの日なのだろうか。
彼女はベランダの窓を開けて、のんびりと掃除機をかけている。
双眼鏡から見る世界は、
とても鮮明だった。
彼女の表情も分かるし、あの部屋のテーブルに生けていた紫陽花もよく見えて未だにしなびた様子のままだった。
「うわ、この双眼鏡ハイテクかよ…。」
レンズの淵を回すと拡大したりもできるようになっていた。クルクル回して使い心地を確かめていると、掃除機をかけ終えた柊木日芽は紫陽花の花瓶を手に取った…。
その時、不思議な光景が見えた…。
愛おしそうに紫陽花を見つめて、
柊木日芽がそっと息を吹きかける…。
すると、しなびていた紫陽花が急に元気を取り戻すように咲き誇った。
「………あれは…?」
俺は初めての光景に、
驚いて…目が離せないでいる。
間違いない…。
俺は先程のゆめちゃんに言われた事を思い出した。
((青山くん…あのね、
泣いてた女の人、
特性を持ってるかもしれない。))
「こんな綺麗な、特性があったんだ…。」
柊木日芽は、特性持ちだ。
俺はこの目でそれを目の当たりにして、
感動してしまった…。
いつの間にか、頬に涙が伝っていた……。
俺は叫びながら難波さんを必死に追いかけた。
交差点の信号待ちをする為、難波さんが急に立ち止まった。
「わぁっ!?」
でかい背中にぶつかった。
「…青山くん、柊木日芽の監視を始める。」
「えっ!?どこで…!?」
「比嘉特捜部長にはもう、
許可をもらっておいた。
青山、お前は先に被害者の家に行け。」
「はっはい!難波さんは?」
「俺は…事務所に車を取ってくる。」
「ぢゃあついでに俺のバイクも…」
いい加減走るのに疲れてきた俺はそう言うと、
軽く頭を小突かれた。
「馬鹿野郎。被害者の家に着いたら、
例の双眼鏡で見張ってろ!!
あの女性が接触してくるかもしれないからな。」
「わかりました…」
難波さんの小突きは地味に痛くて、
俺は素直に返事をした。
信号が青に変わると、それぞれ違う方向に走り出した。
俺は被害者のアパートに着くと、再び部屋に入った。一体この午前中で何回この周囲を走ったんだろう?
「難波さんの筋肉バカめ…」
本人には直接言えない事をボソリと吐くと、
俺は置いたままの双眼鏡を手に取った。
「なんか俺が変態みたいだな…」
そう言いつつも、窓の外を双眼鏡で見てみると、柊木日芽の部屋が見える。
仕事が休みの日なのだろうか。
彼女はベランダの窓を開けて、のんびりと掃除機をかけている。
双眼鏡から見る世界は、
とても鮮明だった。
彼女の表情も分かるし、あの部屋のテーブルに生けていた紫陽花もよく見えて未だにしなびた様子のままだった。
「うわ、この双眼鏡ハイテクかよ…。」
レンズの淵を回すと拡大したりもできるようになっていた。クルクル回して使い心地を確かめていると、掃除機をかけ終えた柊木日芽は紫陽花の花瓶を手に取った…。
その時、不思議な光景が見えた…。
愛おしそうに紫陽花を見つめて、
柊木日芽がそっと息を吹きかける…。
すると、しなびていた紫陽花が急に元気を取り戻すように咲き誇った。
「………あれは…?」
俺は初めての光景に、
驚いて…目が離せないでいる。
間違いない…。
俺は先程のゆめちゃんに言われた事を思い出した。
((青山くん…あのね、
泣いてた女の人、
特性を持ってるかもしれない。))
「こんな綺麗な、特性があったんだ…。」
柊木日芽は、特性持ちだ。
俺はこの目でそれを目の当たりにして、
感動してしまった…。
いつの間にか、頬に涙が伝っていた……。



