しばらく歩いていると、きらびやかな街に入った。

「ここは……」
私も新選組のことが好きだったから、少しの知識はある。
間違ってなければ、ここは

「花魁の街、吉原……」
私がボーッとしていると、

「おメェさん、やけに奇妙な服着てまんなぁ。」
町人風の男がかなり大きな声で言ったものだから、一気に注目を浴びた。

「ほんまかぇ。わっちも見とぅありんす。」
「こんなに足を出して……どっかの売女か?」
あまりにもギャラリーが増えてしまい逃げる事が出来ない状態になってしまった。
それに私は知らない人に囲まれたことで今までこらえていた涙が一気に溢れてきた。