インスタを見て、夏海は驚いた。

澄みきった青空に、
鮮やかな黄色い向日葵が、
顔を上げてたくさん咲いている。

颯太も向日葵が好きなのね。
綺麗…。

名前は颯太、カメラ抱えて、バイクで放浪の旅してます。か…羨ましいな…。

夏海は暫くインスタを見ていたが、スマホを開くと、颯太にLINEした。


《颯太、今あなたのブログ見てたの。向日葵、綺麗ね。》


《ああ、あれはね、北海道さ。バイクを走らせていたら、突然目の前に一面の向日葵畑で…感動したな。去年の夏の事さ。》

《あれは、颯太が撮ったの?すごいな!》


《そんなに大した写真じゃないよ、他のも見て。笑。》


《わかったわ。笑。あなたも夏生まれなのね、私もそうなの。だから夏海って言うの。》

《偶然だね、僕は8月12日さ。夏海は?》


《私は7月13日よ。》


《へぇ、そうか!一ヵ月の差だね。僕は、またバイト探してるんだ。何処か夏に、一ヶ月くらい雇ってくれる所を、予定してるんだ。》


《そう、決まったら教えてね。》


《うん、わかった。》


《颯太の写真、とてもいいね。》


《ほんと?ありがとう。嬉しいよ。》


《うん、なんて言うか、写真の内に、颯太の心が見えるわ。真直ぐな心が。》


《あはは、夏海、褒め過ぎじゃない?》


《あは、そうだね、でも本当にそう感じたの。私は好きよ。》


《そうか、ありがとう。僕も嬉しいけど、責任感じるな。いい加減なもの見せられない。笑。》