瑞希は、小説を読んでいる悠に背を向け…、電車の外を眺める…
移り変わる…景色…、時折…トンネルの中に入ると…電車の中の様子がうっすらと窓に映し出される…
自分の背後で、変わらず…小説を読んでいる悠…
その姿を目にする度…、胸元が生命を吹き出したかのように…高鳴る…
ふ…っと、先程、目にした…悠の胸元の紅い内出血の跡を思い出した…
「……っ」
《アレって、キスマーク…だよね?
彼女…に、つけられたのかな?
彼女とか…、いるんだよね? きっと…》
深いため息をついた…
何故、いつの間にか…こんな想いを抱えてしまっているのか…?
また…、再び…電車がトンネルに入った…。。瑞希は、窓に映る悠の姿を見つめる…
その瞬間…、すぐ後ろ…で、小説を読んでいるはずの悠と視線がぶつかった…
一瞬にして…、胸元がドキンと跳ね上がる…
手を下ろしていた…左手に、温もりを感じられた…誰かが、自分の手を握り締めていた…
指先を絡ませてくる…、その温もりが指先から伝わってきていた…
瑞希は、その触れられている手が誰のモノか確認しようと、身をよじらせた…
「…そのまま…、窓の外、見てて…」
そぅ、耳元に聴こえた声…
その声は、すぐ真後ろにいるはずの悠の声だった…
「…っえ…?」
「ほんの少しだけ…」
その、繋がれていた手を離された…次の瞬間…
瑞希の身体は、背後から抱きすくめられていた…
腰に廻された…力強い腕…、確かに彼が着ている服の袖だった…
その行動に、心臓の音が…伝わってしまうのではないか…とさえ思えた…
「…あの…、」
《どうして…? こんなこと…っ
胸の鼓動…、伝わってしまいそぅ…》
「少しだけ…、こうしてて…」
そぅ、またもや…耳元に聴こえた声…
その悠の声に、逆らうことなんて出来るはずはない…
「……っ」
《こんなの…、ズルい…っ!
他に…、その身体に、自分の跡を残せてしまう人がいるのに…
私は、何も出来やしないのに…っ
彼は、私に…意識させるようなことばかりをする…
私が、彼を拒絶出来ないことを…
彼は、分かってる…
なんて、ズルい人なのか…?
そんな彼を、拒絶出来ない…
私も、ズルい人だ…》
その後。。大学の最寄りの駅に着いた…が、悠は、いつもだったら…即座に瑞希と距離を置くはず…だったが…その日に限っては、離れようとはしなかった…
瑞希は、今日に限って…悠が何故、そのような行動を取るのか…理解出来るはずはなかった…
何かあった…とすれば。。
電車に乗る前に、【漆原 琢磨】に会った…ということくらいだ。
瑞希が、漆原という男子学生と接点を持って欲しくない…というコトしか、瑞希には分からなかった…
悠が、そこまでの警戒心を見せるということは、よっぽどの事だ…
が、いまの瑞希に、そこまでの思惑があることなど…分かるはずもなかった…
ただ、悠の取る…行動の真意が分からない…と、言うモノくらいだ。。
電車から、降りた彼は、先程のことが何も無かったかのように…いつも通り…、普段と何ら変わりはなかった…
漆原には、自分を雅人の恋人だと紹介しておいて…、2人だけになると…瑞希に口付けを交わし…指先を絡ませ…抱き寄せることもする…
彼には、彼の身体に跡をつけた恋人にも話せない【秘密】があり…、それをほんの少し…瑞希に見ているのかもしれない…という…曖昧な不透明さが垣間見得る…ということくらいだ…
それだけで、自分しか知らない…悠のことが見えたようで…特別なモノにも感じられた…
そぅ、勘違いさせてしまうほど…
移り変わる…景色…、時折…トンネルの中に入ると…電車の中の様子がうっすらと窓に映し出される…
自分の背後で、変わらず…小説を読んでいる悠…
その姿を目にする度…、胸元が生命を吹き出したかのように…高鳴る…
ふ…っと、先程、目にした…悠の胸元の紅い内出血の跡を思い出した…
「……っ」
《アレって、キスマーク…だよね?
彼女…に、つけられたのかな?
彼女とか…、いるんだよね? きっと…》
深いため息をついた…
何故、いつの間にか…こんな想いを抱えてしまっているのか…?
また…、再び…電車がトンネルに入った…。。瑞希は、窓に映る悠の姿を見つめる…
その瞬間…、すぐ後ろ…で、小説を読んでいるはずの悠と視線がぶつかった…
一瞬にして…、胸元がドキンと跳ね上がる…
手を下ろしていた…左手に、温もりを感じられた…誰かが、自分の手を握り締めていた…
指先を絡ませてくる…、その温もりが指先から伝わってきていた…
瑞希は、その触れられている手が誰のモノか確認しようと、身をよじらせた…
「…そのまま…、窓の外、見てて…」
そぅ、耳元に聴こえた声…
その声は、すぐ真後ろにいるはずの悠の声だった…
「…っえ…?」
「ほんの少しだけ…」
その、繋がれていた手を離された…次の瞬間…
瑞希の身体は、背後から抱きすくめられていた…
腰に廻された…力強い腕…、確かに彼が着ている服の袖だった…
その行動に、心臓の音が…伝わってしまうのではないか…とさえ思えた…
「…あの…、」
《どうして…? こんなこと…っ
胸の鼓動…、伝わってしまいそぅ…》
「少しだけ…、こうしてて…」
そぅ、またもや…耳元に聴こえた声…
その悠の声に、逆らうことなんて出来るはずはない…
「……っ」
《こんなの…、ズルい…っ!
他に…、その身体に、自分の跡を残せてしまう人がいるのに…
私は、何も出来やしないのに…っ
彼は、私に…意識させるようなことばかりをする…
私が、彼を拒絶出来ないことを…
彼は、分かってる…
なんて、ズルい人なのか…?
そんな彼を、拒絶出来ない…
私も、ズルい人だ…》
その後。。大学の最寄りの駅に着いた…が、悠は、いつもだったら…即座に瑞希と距離を置くはず…だったが…その日に限っては、離れようとはしなかった…
瑞希は、今日に限って…悠が何故、そのような行動を取るのか…理解出来るはずはなかった…
何かあった…とすれば。。
電車に乗る前に、【漆原 琢磨】に会った…ということくらいだ。
瑞希が、漆原という男子学生と接点を持って欲しくない…というコトしか、瑞希には分からなかった…
悠が、そこまでの警戒心を見せるということは、よっぽどの事だ…
が、いまの瑞希に、そこまでの思惑があることなど…分かるはずもなかった…
ただ、悠の取る…行動の真意が分からない…と、言うモノくらいだ。。
電車から、降りた彼は、先程のことが何も無かったかのように…いつも通り…、普段と何ら変わりはなかった…
漆原には、自分を雅人の恋人だと紹介しておいて…、2人だけになると…瑞希に口付けを交わし…指先を絡ませ…抱き寄せることもする…
彼には、彼の身体に跡をつけた恋人にも話せない【秘密】があり…、それをほんの少し…瑞希に見ているのかもしれない…という…曖昧な不透明さが垣間見得る…ということくらいだ…
それだけで、自分しか知らない…悠のことが見えたようで…特別なモノにも感じられた…
そぅ、勘違いさせてしまうほど…

