郁也side

変な女を拾った

道端に血まみれで捨てられてる女

生きてんのかな

いつもだったら素通りするけどなぜかできなかった

真っ白な肌に真っ赤な血

目を奪われた

とりあえず連れて帰ろう

そう思って担いで家に帰った

『やだ!!!』

さっきから魘されてばっかの女

『おい!!』

『え』

目、覚ました

正直驚いた

こんな可愛いやつこの世に存在していたのか

名前は風

初めて女に興味をもった

女は死にたいと言う

ふーん、死にてぇのか

まだ死んでほしくねぇ

俺の本心

こいつには居場所がない

話していてわかった

俺のそばにいろよ

そう言いたかった

気が強くて心を閉ざした女

おもしれぇな

疲れたのかウトウトしだした

目を閉じた女に言った

『風、おやすみ』

俺のモンにしてぇ

そう思ったのは初めてだった