一匹狼と野良猫。



「あとこれも!
んーこれもいいかもね♪

あとそれとー、これとこれ!!

.....あっ!!あれもあれも!!
そっちのも持ってきて!全部!」



助手と見られるスタッフの方々がゾロゾロと

大量の洋服を試着室前に並べる。



「んー、他のも見てみたいかも」

「なんかもの足りないわねー」

「きゃあっ!それ可愛い!!即買いよ!!」

「これもこれも似合うわね♪
あとこれも!」



気炎万丈とはこの事だろうか。

ウキウキと楽しそうな玲花さんを横目に

服に付いた値札をふと見てみる。

たくさんゼロが並んだ数字に唖然とした。



こんな高価なもの.....たくさん貰えない。



「ゆいちゃんはどれがいい?
気に入ったのある?」



彼女の嬉しそうな顔に、少し気が引ける。

1番最初に選んでくれた黄色の服を手に持ち

頭を下げる。



「.......これを....

これだけで、充分です」



そう言うと彼女はむくれた。