一匹狼と野良猫。



家に着いて、部屋に入る。



「おかえり」



滉牙さんが扉を引いてくれる。

久しぶりの部屋に久しぶりのふかふかのベッド。

枕元には、クマのぬいぐるみ。

...........やっと帰ってこれた。


ベッドにダイブする。


みんなに部屋でゆっくりしておいでと言われ

ベッドに寝転んでボーッと過ごす。



クマのぬいぐるみの頬をむにむにと遊ぶ。

不意に滉牙さんが私の頬で遊ばれたのを思い出す。

かぁっと顔が熱くなるのを感じる。


滉牙さんと恋人になったという実感は

あんまりないけれど、

彼の仕草や向けられる言葉に

鼓動が五月蝿く忙しない。