一匹狼と野良猫。



「は、ハグがいいです」

「はいはい」



そう言って彼はこちらに覆い被さる。

ハグ好きだねーなんて言いながら

私の頭に顎を置く。



「なんでハグ好きなの」

「顔が、隠せるから......」



小さく呟くと、彼はパッと離れる。



「え.......?」

「顔隠すの禁止」

「えっ」

「顔見えなかったら分かんない」

「........は、恥ずかしいです」

「大丈夫」



彼の言葉に戸惑っていると、彼はご満悦な表情。