一匹狼と野良猫。



「心臓出なくなった?」



意地悪そうな笑みで、

こちらの反応を見る滉牙さん。



「よ、余計出ます。」

「マジか。」

「心臓が、もちません」

「もっかいしたら、大丈夫じゃない?」



そう言って彼はまた頬に触れ、顔を近づける。



「もっ、ほんとにこれ以上はっ.......」



そう伝え、手で自分の顔を覆う。



「手、じゃま。」



そう言って彼に手をどかされる。

完全にペースを彼に持って行かれ、

されるがままになっていく。


まるで、魔法でもかけられているかのように。