一匹狼と野良猫。



「あの場所で君を見つけた時、
手錠で繋がれてるのを見た時、
君が昔の話してくれたのを思い出してさ、

自分でも覚えてないくらいアイツぶん殴った。
顎外れてた。

けどまだ全然足りない。」



彼がポツリポツリと呟く。

それに対し言葉が出てこない。



「.........本当に生きてて良かった。
本当に。

俺のがおかしくなりそうだった。
守れなかった分際が言えた事じゃないんだけどさ」



そう言って彼はフッと力無く笑う。



「だからもう、
会わない方がいいって思ったんだよ。」



そう言う彼の言葉に耳を疑った。

...........なに、どういうこと。